2009年7月24日金曜日
裏箔シリーズ
伝統的な日本画の技法のひとつに、絵絹の裏から金箔を貼りほのかに光り輝く画面にする「裏箔」という技法があります。
高価な金箔をあえて裏に貼り控えめに見せるそんな美意識は日本人ならではといえるかもしれません。
雨粒を一切描かずに裏箔の光だけで雨の日のぼんやりとした光を、そして雨そのものを感じさせる。そんな表現をするときに使われました。
その「裏箔」の技法を応用して文字盤全面に純銀箔を貼り、その上にもっとも薄い和紙である典具帖紙を貼り重ねました。
和紙の繊維の隙間からのぞく銀箔の柔らかい輝きは水面のようにも朝靄のようにも見えます。
岩絵具で金魚と猫を描きました。余白に風景を感じていただけたら嬉しいです。
12箇所に雲母で点を描き、時計としての機能性も考慮しました。今後バリエーションも増やしていきますのでご期待下さい。
銀裏箔に金魚 ステンレスラウンド型ケース・黒革ベルト 22.995円(税込み)
銀裏箔に黒猫 ステンレスラウンド型ケース・黒革ベルト 22.995円(税込み)
2009年7月22日水曜日
2009年7月7日火曜日
真田紐ベルト
ベルトも新商品ができました!!
絹製の真田紐を革ベルトに縫い付けました。
真田紐と聞いてはあまりピンとこない方も多いかもしれませんが、よく立派な桐箱を結んである、きしめんのような形のあのひもです。さまざまな色やデザインがあり、普通の革のベルトのようにサイズ調整ももちろん可能です。
15年間ハンドメイドで腕時計を作り続けてきたシーブレーンだからこそできた、手仕事のぬくもりを感じる愛らしいベルトです。くみひもや革ベルトを付けたときとは時計の印象ががらりと変わって新たな魅力を感じていただけるのではないでしょうか。ベルト単品で3600円(税抜き)になります。色やデザインのラインナップも近日中にお知らせしますのでお楽しみに。
2009年7月5日日曜日
七宝紋その6 天然瑠璃/梅苔染め
6.初夏 文字盤:天然瑠璃(るり) くみひも:梅苔染め
文字盤には天然のラピスラズリ(瑠璃・青金石)を砕いた岩絵具を塗りました。ラピスラズリは古来より世界各地で厄除けの力があるとされ、神秘的な深い青色から神と通じる石して珍重されてきました。組みひもは梅苔染めです。梅苔とは、梅などの樹木に付く苔で、驚くほど鮮やかな紫色を生み出してきた古来からの染料で、奥行きのある紫は、自然の染料にしか出せない色合いです。藤や菫といった紫の花が多く咲く初夏のさわやかなイメージを表現しました。
2009年7月3日金曜日
七宝紋その5 天然白群青/生藍染め
5.夏 文字盤:天然白群青 くみひも:生藍染め
非常に鮮やかなコバルトブルーの色で知られる群青ですが、細かく砕けば砕くほど淡くやさしい水色になります。粒子の大きさの違いで色の明度を変化させる岩絵具独自の技法です。その淡い水色に生藍染めという珍しい草木染めの組み紐をあわせました。藍染は通常藍の葉を発酵させますが、この染めは生の藍の葉を使用しています。葉が収穫できる時期にしか染められないため、希少価値の高いものです。
2009年7月1日水曜日
七宝紋その4 天然水晶末/紅梅染め
4.冬 文字盤:天然水晶末 くみひも:紅梅染め
白とピンクの組み合わせは「雪の下」という冬の重ねの色目です。降り積もる雪に埋もれた紅梅を表しています。厳しい冬の寒さの中にも、ふと春の訪れを見つけ心温まる、そんな繊細な美意識を感じていただけるのではないでしょうか。文字盤には水晶を粉末状にした岩絵具を塗りました。岩絵具ならではの透明感のあるキラキラした質感は雪を表すのにぴったりです。くみひもはまさしく紅梅で染め上げたものです。古来から最高級の染として使われてきた紅梅染め、その鮮やかな梅染めの技を日本でただ一人受け継いだ梅染め師山本晃氏による逸品です。
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