2010年3月14日日曜日

金泥(きんでい)

はなもっこの金彩シリーズは、赤や黒の岩絵具の下地に金泥(きんでい)と呼ばれる金の絵具で文様を描いています。

金泥は消粉とも呼ばれ、金箔を細かく粉状にしたものです。昔は水飴と金箔を混ぜてよく練ることで細かく粉砕し、洗い乾燥させ作っていたそうです。金箔を粉にするのに水飴を使うという発想がすごいですよね。
以前、乳鉢で箔を擂れば金泥になるのではと思い試してみたのですがぜんぜん細かくならず、先人の知恵のすごさに本当に感心しました。

ちなみに水飴と金箔は今でも金沢の名産品です。


こちらが金泥。 袋から出したときは茶色の粉でちっともキラキラしていません。
輝きを出すためには皿に焼き付けたり指で練ったりアク抜きをしたりと少々手間を掛ける必要があります。研ぎ出しと呼ばれるその工程を少しだけご紹介します。

金泥に膠(接着剤)を混ぜよく練ります。お米を研ぐように金を研ぎます。


研いだ後放置しておくと金が沈殿します。


水分を捨て皿を熱して焼き付けます。研ぎから焼付けまでの作業を4-5回繰り返すことで美しい輝きになります。上の写真は研ぎ出し終わったものです。