2009年6月19日金曜日

七宝紋(新商品です!)



久々に新商品が出来ました。文字盤に岩絵具で七宝紋を描きました。
使用している岩絵具やくみひもの染料は全て天然のものです。自然のものだけでこんなにも鮮やかな美しい色が出せるなんてすごいですよね。

まず文字盤全面に純銀箔を貼って、その上にごく薄の和紙を貼ることで和紙の隙間から銀がキラキラ見えてとても上品な輝きです。
日本画の伝統的な技法のひとつで、絵を描く絹の裏に金箔を貼って微妙に光り輝く画面を作る『裏箔』という技法がありますがそれを応用しました。

そしてその上に岩絵具で七宝紋を表しました。七宝とは仏教の用語で、金、銀、水晶、瑠璃(るり)、瑪瑙(めのう)、珊瑚(さんご)、しゃこの七つの宝のことだそうです。なぜこの文様が七宝紋と呼ばれるようになったのかはわかりませんが、円を重ねて作られたその文様は円満・吉祥を意味するおめでたい紋として古くは正倉院の宝物にも使われているものです。左の図は七宝つなぎという文様です。このわっかの一つを取り出したら七宝紋ですね。円が規則正しく並んで満ちている、円満とされる意味がよくわかるのではないでしょうか。
文字盤に使用するとちょうど12時、3時、6時、9時の位置に切れ込みがあたるので、時計としての機能性もちゃんとあります。全6色の展開です。それぞれの色にも意味をこめてデザインしましたのでそれはまた後日。